人間関係のカギ

世間では大塚家具さんの親子の騒動が話題になっていますね。父と娘が会社方針の違いで争っている報道をみました。そこに母や兄弟たちも巻き込んだ争いになっているようですね。傍目から見たら面白いと感じるのが人間です。親子仲良くすればいいのにと、自分のことは棚に上げて思うものです。
相手に対して心が入っているからこそ、気になるし、冷静になれないのは当然です。私も家族に対しては冷静になれません。因縁の関係は家族だけではないです。仕事仲間でも友達でも、関係が深ければ、必要以上に反感や好感を持つものです。今回の騒動も普通に考えたらどちらにとっても、会社にとっても得なことはないと思うものです。でも、損得を超えて感情が支配しているから、そこに正当な論理を持ち出してまで主張するのです。
私もマスコミで報道された時は、
「嘘ばかりいいやがって、証拠の品でもだして反論しようか!」と何度も思ったものです。それを見て
「わかる人にはわかるよ。そんなことしてもゴシップ好きが喜ぶだけでそんな人たちに飯の種を与えることないよ」と冷静に話してくれる人のお蔭で、気持ちを落ち着けることができました。知らない人や、立場が違う人から見たら、そういう見方もあるのだろうなと思えば、むかつく相手さえも許せるものです。
一時の感情を満たしたところで、自分の良心は満足するのかが問われているのだと思います。例えば、ISの遺跡破壊には悲しい気持ちにさせられますが、正しさをいくら主張しても、その正しさの奥にある心が伴わなければ共感を持たないと思います。破壊するということでしか気持ちを表せない状況にいる彼らこそ本当は悲しいのです。イスラムの主張をし破壊することでしか注目されないのも悲しいことです。ムハンマドの心を利用して本来のイスラムを貶めてしまう行為になります。かつて、イスラムの歴史を見れば寛容さがあったからこそ、ルネッサンスが起こるきっかけを作ったのですから。
今回の親子対立もどう家具を売るかの手法の話より、本当は別の理由が対立の原点にあります。感情的になってしまうときに、冷静に見ることができる人がいて、また自分の感情よりその方の意見を聞き入れるほど信頼がある人がいるのかどうかで、道が分かれてくるのでしょう。
家族の戦いは代理戦争になりがちです。その裏には対立をあおる空気を入れる人もいたりします。陰で、
「こんなことを言っていたわ」などと本人は悪気なく火をつけたりします。大体は、愛されないといった欠乏感から、問題を創り出すことが多いように思います。
大塚家具さんの件は、彼らの自己犠牲で社会に学びの種をまいているように見えます。そこから私たちは何を学べるのか?ただの面白いゴシップではなく、自分だったらどうするのか?お客さん、取引先さんだったらどう思うのか?今回の件は、男女の感覚の違いも左右していて、息子だったら違う形になったでしょう。父親と娘は似ているように感じます。だからこそ後継者になったのでしょうし、似ているからこそ余計に鏡のような対立になったのでしょう。
報道を見たとき面白いなと感じたのは、社長である娘さんが記者発表している当日が誕生日だったと話していたことです。それが226の日で、この日は他にも岡本太郎なども誕生日で、自分の中でシンクロがありました。きっと娘さんがカギを握っていると思います。

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