支配者の視点

紋章の話しで前回は終わったが、日本の家紋から影響を受けてルイヴィトンの模様は生まれたと言われている。ルイヴィトンが中核であるLVMHは今やブランド帝国として君臨している。ファッションからお酒、デューティーフリーまで幅広い事業を展開している。帝国を築いたのは、元々不動産開発をしていたベルナールアルノー氏であるが、実はその帝国の基礎は他人が築いたものだ。

彼はNYのタクシー運転手との会話で、フランスで有名なのは大統領でもなく、クリスチャンディオールだと気がついたところから始まったと言っている。気がついたとしても、不動産開発を仕事としていた人間が、ファッションビジネスを手がけることは普通ではない。普通ではない選択をするからこそチャンスは訪れる。

人生は連続しているが、中身は非連続していることがある。まるで別人のようになったりするのだ。最近では橋下氏がそうだ。外から見たら一つの物語でも、演出や監督、俳優が途中で変わっていることがあり、そのほうが面白い物語になることがある。現実をまるで映画のように捉えている人たちがいる。シナリオが決まっていて、出演者も演出も決まっているとしたら?

映画の中で俳優がある役を演じる。誰もそれが彼の本当の姿とは思わない。では映画の中ではなく、実社会では誰もが本当の姿を見せているだろうか?人に限らず、国でも会社でも、表と裏があるのが普通だ。表裏がないのだとしたら、底が浅いだけだ。

どうして今ある国民国家というものが生まれたのか?昔から国はあるように見えるが、実態は全然違う。国民国家というものが誕生してから愛国心が生まれた。愛国心を生む為に、国家が生まれたとも言える。昔、戦争は傭兵が行うものだった。

戦国時代、信長はなぜ弱小国から天下人になれたのか?人間50年とうたっていた通りに、まるで計算されたかのように50歳を目前にして死んだ事になっている。本当に死んだのだろうか?確定論で動いていて、表での人生を50歳までと既に決めていたとしたら?

死体が見つからないと言えば、ヒトラーもそうだ。本当に死んだのだろうか?ヒトラーの第三帝国はオカルトでも人気の話題だ。映画のモチーフにもよく使われている。それだけの根拠があるからではないだろうか?ヒトラーを知りたければ、ヒムラーを知らなければ始まらない。同じように、ナチスを知りたければ、前身であるトゥーレ協会がわからないと見えてこない。

信長に話しを戻そう。信長と言えば、南蛮風の鎧やマント、鉄砲のイメージが強い。簡単に言えば、ヨーロッパの進んだテクノロジーと考え方を受け入れたから、あれだけ短期間に躍進できたのだ。刀の時代に鉄砲を出されたら無敵だ。進んだ思考パターンに触れて、こんな小さい国で争っていては、とても欧州にはかなうわけがないと悟ったことだろう。信長が海外のエージェントだとしたら?安土城はそうした知識の博覧会場だったのだ。だから残しては置けなかった。

昔からこの国は舶来品、海外に弱いのだ。特に白人には弱い。精神的にもう既に奴隷なのだ。それで幸せなのだからそれだけだ。良い悪いの話しでもない。ただ、主人の都合で振り回されるだけだ。奴隷とはそういうものだ。

目の前の事に振り回されていては何も見えない。沖縄戦のとき、アメリカ軍はペリーが測量した地図を参考にしたのだ。レベルが違う。明治維新のときには既に、多国籍企業が誕生していて、国家創造をプロデュースしていたのだから、日本が最初からかなうわけがない。

戦後、A級戦犯たちがみな実力者になった。これがどういう意味か深めてみたらわかるだろうか?日本はもうとっくに終わっている。それに気がつかないように巧妙に支配されているだけだ。戦後60年はA級戦犯たちがエージェントとして仕切る時代だった。いまは違う人間たちが仕切る時代になってきている。その仕組みがわからなければ、振り回されるだけだ。

単純に言っても、日本はアメリカとの関係は欠かせない。そのアメリカと一番近い場所はどこか?世界的に沖縄はなぜ有名か?それは最大のアメリカ軍基地があるからだ。本当に何かしたいのであれば、アメリカを無視する事はできない。外国との繋がりで、この国は昔から変わってきたのだ。現代における出島はどこか?現代の薩摩、長州はどこなのか?

なぜLVMHのアルノー氏はベルギーに国籍を移そうとしているのか?なぜベルギーに重要な国際機関が集まっているのか?疑問に思えば面白いことで世界は満ちている。ブランドから国家まで、同じようなやり方で動いている。

「支配者の視点」への4件のフィードバック

  1. 参りました。
    完敗です。
    尾関さんはやはりすごいです。
    ですが、たどり着けない、越えられないという
    意味ではありません。
    今は尾関さんがすごい。
    段違いですごい。
    それだけです。

  2. 良く気づきました。現代の出島、薩摩、長州を、しかし、危ないので・・・、尾関殿は、私が言いたいことは解りますと思います。
    では、お気をつけて、、、

  3. 主よ、あなたの名声をわたしは聞きました。
    主よ、わたしはあなたの御業に畏れを抱きます。
    数年のうちにも、それを生き返らせ
    数年のうちにも、それを示してください。
    怒りのうちにも、憐れみを忘れないでください。
       こうして、神の言葉はますます広まり、弟子の数
    はエルサレムで非常に増えていき、祭司も大勢この信
    仰に入った。

  4. 『天地明察』『ハンガー・ゲーム』『ヱヴァンゲリオン新劇場版:Q』『名無しの十字架』『アウトロー』『映画 鈴木先生』『ザ・レイド』『図書館戦争』『ねらわれた学園』
    There is always a catch.

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