事件という信号

悪霊喰のことを書く予定だったが、時代を象徴するような事件があったので、急遽そちらを書こうと思う。 

海老蔵事件が世間を騒がしている。これは信号である。歌舞伎界きってのプリンスと言われた彼は、今年結婚もしてノリに乗っている時期だった。チャンスの時こそピンチを証明してしまった。良い時ほど危ないのだ。
彼は芸の世界で才能に溢れていた。天才だった。歌舞伎では隈取という派手な化粧が特徴的だが、彼は表情の中でも特に目力があった。目は口ほどにモノを言う。目で気持ちを訴えるのだ。海老蔵の眼力には観客を魅了する力があった。その力はどうして手に入ったか?霊的な力だ。

その力を持つ者は、能力があるゆえに周囲からの嫉妬や妬みをうけ、足元を救われることがある。隙がなければ切り抜けるだろうが、若いとフォローしてくれる天使がいなければ難しい。天使は自己犠牲により、問題が大きくなる前に身を呈して守る。今回のケースでいえば、海老蔵が喧嘩するのではなく、天使が代わりに喧嘩することで、海老蔵を守っただろう。しかし悲しいかな、天使は理解されない。結果的には助けたのだが、問題が起こる前にするので、もし天使が行動しなかったら、どんな最悪の事態があったのかわからないし、本人も周囲もなぜそんなことをしたのか理解できないので、意味がわからないで終わる。最悪逆に助けた人から嫌われるのだ。だから自己犠牲なのだが。今回の事件は、天使が不在の反面教師となる。意味がわからないことでも霊的観点からみたら明らかだ。ここにいわゆる巫女、シャーマン、ユタの価値がある。
話を戻そう。海老蔵の私生活はどうだったのか?才能に見合うだけの注意を日常から払っていたか?人気者としての自覚。歌舞伎界のプリンスとしての自覚。そしてそれを持たぬ者からどう見られるかの自覚。結論からいうと、彼は私生活と芸事とのバランスが悪かったのだ。私も鮨屋で隣に偶然居合わせたことがあるが、一言でいうとアウトローな雰囲気だった。

それが悪いわけではない。本来なら名門出身の人間は、アウトローの世界とは無縁だろうが、彼の持つ本質がアウトロー的な世界を引きつけたのだ。これは初代海老蔵と似ている。初代海老蔵は、侠客と親交があったし、荒々しく豪快な歌舞伎を作りだしたのだからエネルギーがあったのだ。現代の海老蔵も創業者的なエネルギーの持ち主だ。時代が違えば、一つの時代を作りだしただろう。ちなみに、沢尻エリカも時代があえば大活躍したに違いない。このことだけでも、時代を知ることが、どれだけ価値があることか理解できるのではないか。
時代魂である海老蔵は、今回破壊の役目を担ったのだ。これも良い悪いではない。そういう役割だったのだ。破壊がなければ創造もない。
歌舞伎は日本を代表する伝統芸能である。そのスターの事件はこれから大きく報道されていくだろう。そして、日本の国技である相撲でも最近事件が連発している。そして、時代劇のスターである松平健に起こった悲劇。これらに共通することは、日本的なモノの象徴が傷ついたり事件に巻き込まれているということだ。これが日本の将来を示唆している信号だ。以前書いた、日本航空のことと同じだ。
隠されてきたものが、表に現れる時代。Wikiリークスが良い例だ。嘘や偽りが明らかになり、本物だけが残る時代である。

「事件という信号」への5件のフィードバック

  1. なるほど!全て繋がりますね。
    何の矛盾もなく理解できます。尾関さんの時代を読む力は想像を超えます。講演会は次回いつでしょうか?尾関さんブログの内容を深めたいです!
    よろしくお願いします!

  2. 今回の事件も、先日話した朝青龍事件のグループ絡みらしいです。
    松健の私生活については昔ある業界人の知り合いに話を聞いていました。
    いずれも共通点は才能に溺れ、自分を見失ったことにあると思います。
    全ては起こるべきして起こったということでしょうか…

  3. こんにちは!
    時代を読む。。
    小規模ながら、自分達の周りにもプチ事件がおこったら、何かを察知しなければですね。。まずは、沖縄県知事選の結果からこれから起こる事など考えてみようかと。。

  4. この数日間、非日常に身をおいていた。あらゆる作業を自分の意志で行う場所だ。ここの感想を一言でいうと現実は甘くないということ。例えばドラム缶一つを解体する作業があるとしよう。叩いても叩いてもなかなかくずれない。途中自分は何をやっているんだと思うこともあった。
    しかし同じ作業を何十回とやっている内に人は何かしら意味を見つけたがる生き物らしい。例えば敷地を貸してくれ場を与えてくれている人や一緒に作業をしてくれている人たちに対する感謝の気持ちであったりという具合にだ。ここにいる仲間は本当に感じたままに生きている。
    彼らがいなければ自分のなかのクセと向き合うこともできなかったしそもそもこのブログにすらコメントしていない。クセに気付くことすらなかっただろう。
    この文章を通じてここで学んだことを伝えたいと思う自分にまた気付くことができた。これからの時代いかに自分らしさを追究できるかがカギになってくるように感じた。

  5. どうしてその目力が手に入ったか?
    それは悪霊に魂を売ったと解釈しました。
    そのお陰で金は儲かり父の借金は返済できました。しかし暗黒面に落ちてしまったのですね。
    また、寄ってたかって海老蔵を叩いている報道も不思議でしたが理解できました。歌舞伎が破壊されていきますね。相手の人間のほうが反社会的なのにあまり批判しないのは変です。嫉妬は怖いです。

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