新生クーピーアート

いよいよクーピーアートが本当の姿を現し始めてきた。
先日横浜でビッグアートイベントを行ったのだが、かつてのイベントとは全く違う本当のクーピーアートの一面を披露した。

さぁいざ絵を書こうとした途端に、遮りすべての段取りを破壊する者。
奇声を発する者。泣いている者。憤っている者。常識的な観点から見れば、近寄りたくない姿の人々が登場した。

さてどうだろうか。そのような人々が現れたとしたら、引いてしまうのが一般的であろう。関わりたくないと思い、去っていくのが普通だ。実際そうする方々もいた。

人は自分の概念を超える出来事が起こったとき、固まり、思考停止になり、否定しがちだ。そこからが人間の真価が問われる。

目の前でいきなり訳のわからないものを見せられたときに、その事象から「逃げる人」と「向かう人」に分かれる。

受け入れることが難しいことほど受け入れてみる。そうして向かい続けることで、人は成長し、進化する。

障がい者と呼ばれている人たちは、概念や常識が多くの人とは異なっている。だから、突然発狂したり、何をするのか予測ができない。本来、人間は予測がつかない生き物であり、それが人間の本質である。一人ひとり、感じてることや表現したいことが違うのが当然なのだ。

実は、健常者と思っている我々も、障がい者なのである。論理思考しかできない障がいだったり、感情を表現できない障がいだったり、金儲けだけが得意な障がいというのもあろうだろう。人は皆万能なのではないから、出来ることは限定されている。

皆が共通して持っている、概念と常識を取り払えば、そこには何ら障がい者と変わりがない世界が見えてくる。あるがまま、感じたままの世界である。アーティストはそれを表現している。

誰でも思うことだが、ピカソなどの芸術とされている絵を見て、「意味がわからん」「何の価値があるのだろうか?子供の落書きと何が違うのだろうか?」と考える人はたくさんいるであろう。

子供や障がい者が感じている世界を大人になると感じきれないから、理解しようとするのだ。知ろうとせず、感じることがアートだ。そして感じたことをまた表現することで連鎖していく。

本当に才能ある芸術家とは、高次の霊が降ろせるかどうかにかかっている。類は友を呼ぶというように、それぞれの意識レベルにあった、霊=才能を呼び寄せる。

真の芸術家というのは、普通の人が理解できないものを表現するので、その描いている内面や姿は、なかなか理解することができない。それはピカソや岡本太郎など著名な芸術家と呼ばれる人たちの歴史によって証明されている。

要はその状態こそがクーピーであって、普通の人にとっては理解できない過程を経て、本物のアートが生まれる。アートは、何も絵画だけでなく、人生こそが最大のアートだ。

ビジネスだってアートになる。だからこそ才能開花のために、ジョイントやクーピーというものがあるのだ。

普通の人から見たら、「大の大人があんなに発狂して・・・。」とか、「公衆の面前であんなことするなんて・・・。」と思うかもしれませんが、クーピーは障がい者(アーティスト)の団体なのであって、障がい者は大人でも発狂するし、公衆の面前なんていう概念もない。

「あの人たちは障がい者で絵を描くときはいつもあんな感じですが、何か問題ありますか?」といわれたら、自らに潜む概念が浮き彫りにされ、またとない気付きの機会となるだろう。

クーピーに参加した人は、
「不思議だな~と思ったのは、最初はボランティアみたいな気持で参加したのに、逆に癒されたのは僕の方で、クーピーを楽しそうにやっている障がい者の方や子供の方から学ぶ事が多かった気がします」という意見が多い。

人間の本性が出て、それを感じた時、普段眠らされている感性が出しやすくなるし、出せなくても感じるのです。そこから才能開花の旅は始まるのだ。

長くなったので、クーピーの由来についてはまた今度!

「新生クーピーアート」への4件のフィードバック

  1. ≪実は、健常者と思っている我々も、障がい者なのである≫
    私自身に思い当たります。。
    見えない部分の奥底にある、健常者と言われる人が持ってる障がいの方が タチが悪い場合もありますね。
    ←表現が不適切だったらごめんなさい。
    クーピーの由来、楽しみにしています。
    聞かせてください。
    あと、関西での活動はあるのでしょうか。。

  2. 私は横浜マリンタワーのイベントに行きました。
    本当に、アーティストの方のパワーにただただ圧倒されました。(*_*)!
    言葉にはならない感動をいただきました。
    そして、初めて尾関さんのことを見たのですが、
    真剣なまなざしで、瞳を閉じて立っている姿は
    菩薩様そのものでした。
    ものすごいオーラを感じました!!
    あまりの迫力にお声をかけられなかったのですが、
    以前からCoupiiの活動に興味があったので
    行けて良かったです。
    普通のNPO活動ではないですね。
    素晴らしいと思います。
    Coupiiの由来についてもぜひ詳しく教えてください!

  3. 私は化粧品会社の本社にいた時に、耳の障害者の方と仲良くさせて頂きました。その方とはメモ帳に字で書いて会話していました。食事も行きました。その方の魅力とは障害者とは思えぬほどの明るさと強さと優しさを持っている方でした。母子家庭で、お子さんもいらっしゃってそのお子さんも2人とも耳が不自由でした。でもかわいそうとは思いませんでした。だって楽しそうに頑張って生き生きとしているから。体も五体満足で何でも手に入る時代に我慢しないですぐにあきらめてしまう人が多いのが今の日本における問題の一つかも知れません。その方と仲良くさせて頂き大変勉強になりました。障害者の方を障害者として見るのは偏見だと思います。普通の人間として普通に接することがその人の為でもあるし、喜んでくれます。その会社では中国人の方もいましたが、その方とも仲良くさせて頂きました。人間の差別が最も醜いことだと思っています。

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